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中部財界をリードし続ける
ビジネスパーソンが語る「会社生活」。

2017年11月9日、東海学園大学三好キャンパスで開催された特別講義に中部電力株式会社相談役・三田敏雄氏が登壇しました。公演テーマは「会社生活で学んだもの」。就職活動への準備が本格化する3年生、4月からいよいよ社会人になる4年生をはじめとした学生はもちろん、会社生活を長く送ってきた社会人の方々にとっても、中部財界のキーパーソンが語る「会社生活」は興味深いトピックです。会場となった大講義室には東海学園大学の学生のほか地域の方々も多数つめかけ、関心の高さをうかがい知ることができました。
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エンジニアから経営へ。
成長を支えたモチベーションとは。

三田氏は、東海高校、成蹊大学工学部を経て、中部電力株式会社に入社。各地の火力発電所所長、東京支社長、販売本部長などを経て2006年に代表取締役社長に就任、その後、2010年に代表取締役会長、2015年からは現職である相談役を務めています。ほかにも、中部経済連合会会長、日本原子力発電取締役など財界の要職を歴任し、中部・日本の電力事情と経済をリードしてきました。また、東海高校時代はラグビー部の創設メンバーとして活躍、成蹊大学ではアメリカンフットボール部に所属するなど、スポーツマンとしても知られています。
そんな中部財界の重鎮が語る「会社生活」。さぞかし華やかなエピソードに彩られているかと思いきや、「技術者として火力発電所に勤務した最初の1年目は、職場のトラブルメーカーだった」という失敗談からスタート。先輩社員や現場の作業員から仕事をイチから学び、地道に作業に取り組む日々だったと言う意外な一面に、学生たちは親しみを感じた様子で興味深く耳を傾けていました。転機になったのは、本店で火力発電所の設計に携わった27歳の時。業務に関するレポートを書いても書いても上司に認められず、受理されるまでに3ヶ月を擁したそうです。その際のモチベーションになったのが、諦めない気持ち。「必ず終わりが来る」と信じ、やり遂げるまで逃げずに根気よく取り組んだこの時の経験が、のちのキャリアの支えになったと語られました。そして昨今の若手社員の離職率の高さにも触れ、「自分が何をしたくて入社したのか。それを明確に持っていれば、苦労も乗り越えられるはず」と、会場の学生たちにエールを送ってくださいました。
また、四日市火力発電所の操業プロジェクトを建設課長としてリードした際、社員や協力会社のスタッフとともに試行錯誤を繰り返し難局を乗り切ったエピソードも披露。アメリカの名門ノートルダム大学アメリカンフットボール部のコーチ、ヌート・ロックニーの「11人の優秀な選手を試合で使うのではない。チームとして最高に機能する11人を選んで闘うのだ」という言葉を紹介し、仕事におけるチームワークの大切さを訴えられました。
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社会人として、ビジネスパーソンとしての
成長の秘訣を学生たちにレクチャー。

エンジニアとして、経営者としての自身のキャリアを振り返りながら語ったエピソードはそのまま、中部電力という企業や日本のエネルギー事情の発展の歴史でもあります。「キャリアとは、やり続けること。結果的に勝つのは、最後まで努力を続ける人間です」という説得力のある言葉に、学生たちも大きくうなずいていました。
質疑応答では、電力会社の重役と直接話せる貴重なチャンスを生かし、電力やガスの自由化、再生エネルギーについてなどの質問が学生たちから相次ぎ、活気に満ちた雰囲気の中で特別講義は終了。「社会の中で自分が何をしたいのかを考え続けることが成長、そして仕事での成功への基本」と語った三田氏のメッセージは、学生一人ひとりの胸に響いたようです。
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